
★ローレルクラウン
5月23日・東京4レース 3歳未勝利 芝1600m
■11番人気・3着■ 2桁人気続きの伏兵ながら距離短縮で一変した走りを見せ波乱を演出した。デビューからダート戦を使われ6番人気で13着に敗れた初陣後は今回で4戦続けての2桁人気。大きく差を付けられての大敗が続いていたが、前走の初芝2000戦で先行して1秒差の7着に善戦し芝適正を感じさせた。今回は短距離適性の高いミッキーアイル×アドマイヤムーンという血統構成からもマイル戦で新味を期待したが、直線での不利を克服する鋭い決め脚を披露して3着に突っ込み低評価を覆した。互角のスタートも道中はリズム重視で中団後方に控え、マイル戦のペースが合い絶好の手応えで十分な追走力を発揮。中盤ペースが緩み馬群の真ん中に包まれながらも、怯んだり行きたがる面は全く見せず4コーナーを迎えた。馬群に包まれて迎えた直線は前に壁があり、外にも出せない状況が続いており追い出しが遅れてしまっていたが、残り300mからスパートを開始し徐々に加速すると、残り200mで馬群の切れ目から外目に進路を切り替え猛追を開始する。ラスト100mは馬群を割って鋭い決め手でグイグイと先団に迫り、ゴール前で3番手に浮上して上位2頭に迫る脚色を見せていた。ラスト11.1-12.0秒とレースラップが落ちた事で、脚が溜まっていた分で届いた印象もあるが、直線で狭くなるシーンが多く進路を切り替えるロスがありながらも、ゴール前の際立った脚色は好パフォーマンスと評価できる。不利がありながらも上がり3Fは最速タイの34.0秒をマークしており、芝適正と距離短縮戦が激走の要因となった。十分な追走力と決め脚は小回りコースや更なる距離短縮戦にも対応可能で、舞台設定を問わず上位争いに期待でき、今回の激走をフロック視せずに次走も狙ってみたい1頭だ。
★タガノアビー
5月23日・京都10レース シドニートロフィー 4歳以上3勝クラス 芝2000m
■3番人気・1着■ 以前にも高いポテンシャルを秘めていると取り上げていた4歳牝馬が、前走の大敗から適舞台に戻って3勝クラスを卒業しオープンに昇格。今後の重賞路線での活躍が期待される。短距離戦からのデビュー2戦は結果を残せなかったが、3戦目の1800m戦で未勝利を脱出し続くフローラSでは最後方から猛追してカムニャックの5着に好走。続く1勝クラスの矢車賞では圧倒的な末脚で快勝し、オークスでも狙える馬として取り上げた経緯のある馬である。そのオークスも直線内から豪脚を発揮して10番人気ながら3着に好走して、世代牝馬トップクラスに肩を並べるまでに成長。その後も鋭い末脚で好走を続けていたが、秋華賞トライアルのローズSは右前肢跛行で競争除外となり躍進のチャンスを失ってしまった。4カ月の休養を挟んだ2勝クラス卒業後の前走は久しぶりのマイル戦で流れに乗れず大敗も、今回は得意の京都2000mコースに戻って巻き返しが期待されていた。道中は内回りコースでもじっくりと構えて一気の加速力を活かすべくリズム重視で後方に待機。4コーナーで前が壁になってスパートのタイミングが遅れてしまったが、直線に向くと狭い馬群の間から進路を確保して残り200mで一気に加速を開始。残り100mで前の馬に接触しそうになり進路を切り替えるロスはあったが、末脚を持続して一気に抜け出した。ラスト4Fが11.9-11.8-11.4-11.6秒と速いなか、瞬時の加速力で馬群を突き抜けた脚は素晴らしいものであった。追い込み馬ではあるが瞬時の加速力が武器で、小倉コースや直線の短い内回りコースでもパフォーマンスが落ちないのが長所である。キャリアが浅いなか初の関東遠征であったフローラSの5着を除くと、1800m以上では【4・1・1・0】と底を見せておらず、追走に力を使わず瞬時の加速力を活かす舞台がマッチする。今後ローカル開催の重賞でも武器を活かした末脚で上位争いは必至だ。
★ドリームコア
5月24日・東京11レース オークス(GⅠ) 3歳牝馬オープン 芝2400m
■3番人気・2着■ 母はGⅠ馬ノームコア、叔母がクロノジェネシスという良血馬で注目を集めた素質馬も、クラシック初戦の桜花賞は初の関西遠征と不利な外枠で期待を裏切る結果となった。巻き返しが期待された今回は1週前に管理する萩原清師が死去されて、弟子の大竹厩舎に転厩するアクシデントがあり逆風の強い一戦に。東京コースは3戦3勝も2400mの距離に不安もあり3番人気に留まっていた。さらにスタートで両サイドから寄られて接触しバランスを崩すアクシデントに見舞われる。それでも名手は慌てずに体勢を立て直すと、何事もなかったようにスッと先団にエスコートする素晴らしいリカバリーで流れに乗った。1000m通過が62.2秒というスローペースでライバル同様に掛かり気味での追走となったが、ルメール騎手は前に壁を作ってロスを最小限に留めた。離れた3番手で直線に向くと鞍上は馬を外目に持ち出し追い出しを我慢。坂下からスパートを開始するとフワフワした走りながら徐々に差を詰め、抜け出していたリアライズルミナスに迫ろうとしたが、11.6-11.4秒と速いラップで一気の抜け出しとはいかず、後続の一気の追い上げで逆に飲み込まれそうな雰囲気にあった。しかし内からジュウリョクピエロ、外からラフターラインズが迫ると末脚の勢いは増し、3頭並んでの激しい競り合いとなった。ゴール前で勝ち馬に僅かに出られてしまったが、脚は鈍っておらず力負けの印象はない。2000mを経験していた1・3着馬との比較で折り合いに苦労していたのが惜敗の要因と考えられる。桜花賞後にルメール騎手がコメントしていた「距離はもっとあって良い」や南田助手の「体型的にはマイルは短かった印象」が距離克服を物語っている。母や叔母は古馬になって本格化してGⅠを制しており、まだ成長の余地は十分に残っている。クラシック最終戦の秋華賞では遠征競馬を克服して本来の走りで戴冠に期待し、将来は世代最強牝馬に成り得る可能性が十分にある。今後の動向に注目していきたい。
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